第1回 - GLENMORENGIE - グレンモーレンジ ニューリリース

シングルモルト倶楽部メンバーレポート

2008年12月6日、きりりと空気の冴えた初冬の昼下がり。
シングルモルト倶楽部鹿児島、第1回テイスティング会が開催された。
会場となったのは鹿児島騎射場の Bar BILBAO。
銀色の扉を開けるとまず目に飛び込んできたのはバーカウンターにずらりと並んだチューリップ型のテイスティンググラス。
美しい曲線を描く透明のグラスたちが、やわらかな照明の光を受けてきらきらといっせいに輝きを放っていた。
カウンター中央には高級感溢れる凛としたデザインが魅力の GLENMORENGIE が並べられている。

第1回テイスティング グレンモーレンジラインナップ
第1回テイスティング グレンモーレンジ資料

現在、ルイヴィトングループ(LVMH)が所有している GLENMORENGIE 。
数ヶ月前にボトルからラベルに至るまで全てのデザインを一新した。
金色の紋章が輝くそのボトルは斬新でありながら伝統と品格を感じさせる。
この5つの GLENMORENGIE を同時に飲み比べる。
こんな贅沢はそうそうないだろう。
普段バーで飲むならば、色々な蒸留所のウイスキー -例えば TALISKER や BOWMORE- や、あるいは馴染みの気に入ったウイスキーを数杯飲む方が多いのではないだろうか。
たとえ熱心な GLENMORENGIE ファンだとしても、1杯ずつ注文するのが常だろう。
それが今回は5つ同時に…である。

シングルモルト倶楽部鹿児島の発起人である牧田氏、松村氏 -二人の自由なバーテンダー- によって淡い金色の GLENMORENGIE がテイスティンググラスに注がれていった。
辺りには芳香が漂い、グラスはますます輝きを増した。
この非日常的な空間の中で次第に気分は高揚し、 GLENMORENGIE の世界への期待が高まる。
やがて参加者それぞれの前に5つの GLENMORENGIE のグラスとおつまみの皿 -枝つきレーズン、無花果がのった四角く白い皿- 、加水のための水の入ったグラス、モスグリーンの蔦の模様が描かれたテイスティングノートが並べられた。

いよいよテイスティング会の始まりである。

シングルモルト倶楽部鹿児島代表、牧田氏のあいさつの後、女性幹部友千代さんから GLENMORENGIE の歴史や製法、特徴についての簡単な説明とテイスティングの仕方についてのレクチャーがあった。友千代さんは東京在住時よりスコッチ文化研究所が行う数多くのテイスティング会に参加していたせいか、非常にわかり易い説明であった。

第1回グレンモーレンジテイスティング 風景[1]
第1回グレンモーレンジテイスティング 風景[2]
第1回グレンモーレンジテイスティング 風景[3]
第1回グレンモーレンジテイスティング 風景[4]

1つずつ皆でテイスティングし感じたことを言い、テイスティングノートに記していった。
カラー、アロマ、フレーバー、フィニッシュ、バランス・総合の5項目についてコメントし点数をつけた後、希少性やデザインなど不可要素6項目の点数を加算し、それぞれの得点を出していく。
参加者のほとんどは初めてのテイスティングである。表現方法がわからず「おいしい」の連発となり、笑いがおこった。
多くのテイスティングを経験している友千代さんからは表現豊かなコメント -ラムレーズン、小麦、かすかにゴム、潮風、杏、その他言われてみると納得する表現の数々- があり、次第に他のメンバーからも(少しの心地よい酔いが手伝ってか)たくさんの個性的なコメント -薄い麦茶、ピンクゴールド、渋皮、期限切れのチョコレート、ブラックニッカッぽいカラメル、スパイシーなビスケットなど独自の感性が光る表現の数々- が飛び出した。
加水によって渋みや雑味が出るもの、香りが際立つもの、と変化も様々であった。

色や香りや味を分析し、言葉にするのは思った以上に難しかったが、五感と記憶と知識を総動員して感じたことを表現するという作業は快感であった。
今回のテイスティング会で最も好評だったものは全員一致でグレンモーレンジ アスター。度数の高さゆえ、しっかりとしたアルコールを感じながらもチョコレートや杏のような甘さもある飲みごたえのある1本。
2杯目としてサントリープレミアムソーダで割ってみたところ、これもすっきりとして最高に美味しい。
アスターのソーダ割り、なかなかできるものではない贅沢な逸品であった。
ひと通りテイスティングをした後は、ウイスキー好きによるウイスキー談義で大いに盛り上がり、夕方にはすっかり気持ちよく酔いが回ったところでシングルモルト倶楽部鹿児島第1回テイスティング会はお開きとなった。

シングルモルト倶楽部メンバー オリーブ

Written by オリーブ